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番外編 優璃・志音8

あれから何事もなく、ご飯を食べ終え、家に帰った。 いや、もちろん気まずさはあったけれど、それ以外は特に何も変わりなし…。 自分の部屋のベッドで仰向けになれば、考えたくなくても同じことが頭をグルグル回っている。 『僕にすれば、万事解決でしょ』 なんで志音は、あんなことを言った? というかあれはどういう意味? どう考えても、そういう意味にしかとれない。 じゃあ志音は俺のこと? あんなにバカにしてくる志音が? 「…ぁあー!わけわかんねー!」 なんか色々キャパオーバーで頭を抱える。 もう無理!自分で考えてたって埒が明かない。 明日、何がなんでも本人に聞いてやる。 …と、いうわけで。 「しーおーんー!!!」 「っ、は!?え、なに!?」 次の日の学校にて、俺と志音との鬼ごっこが始まった。 鬼のような形相で追いかけてくる優璃に、志音は咄嗟に逃げ出す。 学校では大人びた様子の優璃が叫びながら廊下を猛ダッシュしている姿に、生徒たちは呆気にとられるばかりだ。 「待て!なんで逃げる!?」 「優璃が追いかけてくるからでしょ!?」 もうすぐ午後の授業が始まるのに、どうしてくれるんだ。 そんな嘆きの中、志音は走り続ける。 何がなんでも捕まえる!と後を追う優璃。 その時、前方にシンの姿が見えた。 相手の横を駆け抜ける時、フッと笑ったのが分かる。 「ファイト」 告げられた言葉に、眉を寄せた。 うるせぇ。余計なお世話だ。 余裕そうにしやがってマジでムカつく!

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