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「誰もいないよ…」 「…でも、こんなとこで…ヤメテ…」 申しわけ程度に抵抗する新田を押さえつけて ズボンの上から股を掴んだ。 「ぁっ…やめてっ…!」 半泣きで腰をひいて逃げても、本当に嫌ではないと いうことはすぐに分かる。 逃げたいならドアを開けて逃げればいい。 ファスナーを下ろして手を突っ込むと 新田が息を止めて、体を固くした。 「何?もう降参?」 新田は自分の手で口を塞ぎながら、薄く目を開けた。 俺に握られただけで、ソコはゆるゆる立ち上がって もっと刺激して欲しそうに待っている。 ふと、意地悪な感情が浮かんできて 俺は手をズボンから出して、腰を抱いていた手も 離し、新田の乱れた服も直してやった。 困惑した顔でそれを見つめる新田の頬に 軽くキスをして笑いかける。 「じゃあ…また明日な…」 「……?」 「ゴメン、ゴメンついね あんまり可愛い顔するからさ もうしないから、泣くなよ」 「……泣いてない」 「あれ?そうだった?」 新田がきゅっと唇を結んで、ゆっくりした動作で ドアを開けた。 「ちゃんと戸締まりしろよ!」 助手席の窓から覗きこむようにして新田を見ると 無言のままペコリと頭を下げた。 お預けのまま放置される犬のように なんとも切ない顔で俺の車を見送る新田の姿を バックミラーで見ながら、俺はクスクス笑った。 「あーもったいない……」 可愛いワンコが物欲しそうに口を開けて 待ってたのに、放置するなんて。 「何やってんだ俺は…」 言いながらも内心では可笑しくて仕方なかった。 新田は今晩、俺の事を思いながら 眠れない夜を過ごすだろうか。 俺を思いながら、小さな手のひらで 自分を慰めるんだろうか。 そんな事を想像したら嬉しさで歌い出しそうだった。 ー 我慢はお前だけじゃないよ新田。 俺も一緒だから。今日は良い子でお休み。 今度するときは、きっと、めちゃくちゃ 気持ちいいよ…。

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