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「家に入れた事なんて、そんなに気にするなよ。 成りゆきだって言っただろ? 今までだって俺たち、お互い色んなヤツと つきあってきたじゃん。でも俺たちの関係は 変わらなかったよな? それで十分なんじゃないの?」 進はグルッと寝返りを打って俺を見つめた。 暗い部屋の中で潤んだ瞳が時折光って見える。 「噛んでゴメン…」 「…もういいよ」 「この痕見たら…その彼…怒るかな?」 「…さあ?」 ごまかした訳ではなく、本当に想像が つかなかった。 櫂は嫉妬するかな? まるで気にしないかな…? 「その子が怒って、俺と会うなって言ったら どうする?」 「………そんな事言わないよ」 「もし言ったらだよ。 浮気するなって。俺だけにしろって そう言われたら…」 「会わないよ」 「え、?」 「ソイツと会うのやめる。 そんな面倒な事言われるなら… だって進と会わないなんて無理だろ?」 「…ホント?」 「本当。だからそんな事考えるなよ」 「そうちゃん大好き」 俺は笑って進を抱きしめた。 進も喜んで俺を抱き返した。 身長は櫂と大して変わらないけど 進の方がガッチリとして、バランスよく 筋肉がついている。 体だけ言ったら進の方が俺好みかもしれない。 櫂はまだ完成されてない子供の体といった感じで 抱いていて子供を犯しているような 背徳感がある。 まぁそんなところもいいのだが…。 進を抱いていると、櫂を思い出して 櫂を抱いていると、進を思い出した。 俺はどちらとも寝る事を、悪い事だと思って いなかった。 特に進は、俺に嫌気がさせば いつでも 俺を捨てる事ができるのだ。 そして口にはしなくとも、進にも俺以外に 寝る相手はいる。 俺はそれを、進のように責める気持ちに ならなかった。 進の事は本当に可愛いし、特別に思ってるのも 嘘ではない。 ただ、俺だけのものにしたい! という欲求は湧いてこなかった。

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