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11. 堕落

「あっ、あっ、あっ…せんせ…」 櫂がベッドに顔を擦り付けて鳴く。 俺のアソコがギュウギュウ締め付けられて もってかれそうだ。 「……ィィ…悦ぃっ!」 言いながら櫂は、白い液を撒き散らして 甘ったるい喘ぎ声を部屋に響かせている。 きっと、近所にもこの声は漏れてるだろうなぁ なんて思いながらも激しく腰を打ち付けた。 「ぁ、、、イクッ」 俺も追うように吐精して櫂の上に倒れこむ。 「はぁ、はぁ、きもちぃ…」 櫂は大きく胸を上下させて息をしながら つぶやいた。 俺も一緒に息を乱して、櫂の頭を撫でた。 あの雪の日以来、櫂は頻繁に家に泊まるように なっていた。父親が留守の時はもちろん、 出張じゃない時だって、俺がダメだと言っても 勝手に来る。 しないでいるのは3日が限界らしく なんだかんだと理由をつけて会わずにいると 会った時のセックスがメチャクチャ激しくなる。 俺の方が犯されるんじゃないかと思うほど…。 昨晩も何度もして、朝、また甘えた顔と声に 誘われて、犬のように腰を振って…俺は完全に 振り回されてた。 「あーヤバイ遅刻する!」 バタバタと準備をする俺を、ベッドで寝転んだ 状態のまま、ニヤニヤして櫂が眺めてる。 「鍵ちゃんと持ってこいよ?」 「はいは~い」 だいたいいつも俺が先に学校へ向かい 櫂はゆっくり家を出て、遅刻すれすれで登校する。 鍵は学校で人目の無いときに受け取った。 櫂はちょっと人気が無くなると、すぐに ちょっかいを出してきた。 移動教室の合間やトイレ、図書室…。 校内の至る所で、抱き合い、キスをして まるでゲームでもしているようだった。 こちらに向けられる視線も、劣情をはらんでいて 誰かに気づかれるんじゃないかと 俺はハラハラした日々を過ごした。 そんな事やめればいいのに せめて校内では教師と生徒の立場を守って 櫂の行動を無視すればいいのに…。 俺は櫂の誘惑に勝てなかった。

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