68 / 150

13. 4

身体中アザや傷だらけだった。 普通に乱暴されただけにしては傷つき過ぎだ。 そういう趣味があったとしか思えない。 苦痛を与えて楽しんでる。 「相当暴れただろ…」 「ん、多分。でも正直朦朧としてあんまり 覚えてない… 俺は暴れたつもりだったけど アイツらずっと笑ってたから… 大した抵抗になってなかったかも」 俺はできる限り優しく進をタオルで包み 傷口に化膿止めを塗ってやった。 「病院行った方がいいぞこれ…」 「うん…でも…アレコレ聞かれるし 警察行く気もないし…いいよ…」 ソファーに座ってうつ向く進が、小さくなったように 見えて、いたたまれない。 確かに…あんなパーティーに参加している時点で 同意だと言われたら、戦うのは難しい。 「何か飲む?何がいい?」 「温かいお茶」 「了解」 すぐにお湯を沸かしてお茶を入れてやる。 ホラよ、と、マグカップを手に持たせてやると 嬉しそうにフッと笑った。 「そうちゃん、今日優しい」 「いつもは違うみたいに言うな」 隣に座ると進が自然に頭を傾けて 俺にもたれた。 俺は、ただそっと その頭を抱えるようにして しばらく撫でてやった。 「……ホントに行かなきゃ良かった アイツらただ面白がって…好き勝手して… 思い出しただけで腹立ってきた…」 「ん……」 俺はただ黙って聞いてた。 ただ黙ってうなずいて頭を撫でてた。 「そうちゃん…抱いて…」 「…こんな傷だらけでやっても気持ちくないだろ」 「それでもいい…忘れたいだけ この手で触れて欲しいだけ」 頭を撫でていた俺の手を捕まえて 手の甲にキスをすると、泣き腫らした目で 俺を見つめた。 「今日はやめとこ… アソコ…相当裂傷あった… 今日はずっと側にいるから ちゃんといたわって、早く治そう」 「…泊まっていいの?」 「いいよ。だからもう寝よう」 1日くらい大丈夫だろう。 明日は出かけない、と、さっき電話したばかりだ 櫂が突然来ることもないだろう。

ともだちにシェアしよう!