84 / 150
15. 7
「西高にいた白井先生ですか?って
聞いてみたの!」
「え!?」
「そしたら…そうだって!」
「~~っルミ、、スゴい!」
俺はルミの行動力に驚きつつ、もう一度
携帯の中の蒼佑を見つめた。
胸の奥がムズムズして叫びたい気持ちが
沸き上がる。
「蒼佑……元気そう…」
「うん、あ、櫂の携帯番号渡しといたから」
「………へ?」
驚いて息が止まった。
「つい最近、西高卒業した子と飲んだんですぅ~
その子が高校の時先生に憧れてたらしくてぇ
先生にもう一度だけ会いたいって
言ってたんですぅ~
連絡先教えて下さぁ~い!
……って言ったんだけど、さすがに教えて
くれなかったからさ!
だから櫂の番号渡しといた!」
「えーーーー!!」
「しばらくは知らない番号からの着信でも
ちゃんと出なよ?」
蒼佑、俺の番号携帯から消しただろうか?
別れてから蒼佑は番号を変えてる。
それと同時に、俺の存在も消したのかな?
消してなかったら……俺の番号だって気づく?
俺だって気づいたら…どうする?
スルーする?
気づかなかったら?
記憶にない生徒にでも
電話かけちゃうんだろうか?
そうだったら…出たのが俺だったら…。
蒼佑は何を思うのだろう。
ともだちにシェアしよう!