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そっとルミの手が俺の腕を掴んで 自分の胸に導く。 「タオルとってもいいよ」 「……」 俺は戸惑いつつも、タオルの上からその膨らみに 触れて、形を確かめるように撫でてみた。 ルミは俺に向かい会うように座り直して 目を閉じる。 それだけでルミを纏う空気が少し変わった。 そんな気がするのは、俺が一応男だからだろうか。 声を漏らしたわけでも、感じたような顔をした わけでもないのに… 突然ルミが 艶かしい女の顔に なった気がした。 ルミは可愛い。 華奢で小柄だけどスタイルもいい。 肩に届くくらいのストレートの髪も、毛先だけ 染めるなんてちょっと個性の強めな髪型を してなければ、顔は品のあるお嬢さんって感じだ。 こんなルミに、ホテルに誘われたら普通の 男だったら、きっとめちゃくちゃ喜ぶんだろう。 胸を掴むように両手で強く撫で回すと ルミが自分からタオルをとって、白い丸みを帯びた 体をさらして俺の表情を伺う。 「女子の……触ったこと…ある?」 俺の手をあらためて自分の胸に重ねる。 俺は頷いてその尖端を、指の腹で回すように 刺激した。 「…んっ」 ついにルミが声を漏らした。 初めてじゃない。 まぁ相手はいわゆるプロだったけど…。 興味本意と言うか…。自分がどうなるのか 知りたかったんだ。 でも、その時は結局無理だった。 今日は調子が悪いというと、それで納得してくれた。 本番無しでお金がもらえて楽な仕事だっただろう。 ルミの呼吸が速くなって、俺の首に手を伸ばし 唇を重ねてくる。 二人でベッドに倒れ、俺はルミの胸を口に含んで 優しく吸った。 「ァァッ …かぃ」 聞いたこともない猫のような声でルミが喘いで 腰をくねらせた。 ルミが俺の愛撫で悦んでいる。 普通のセックスをしてるみたいでちょっと 嬉しい。 でも俺はルミの胸を吸ったり舐めたりしても なんだか自分が、母親のおっぱいを欲しがる 赤ちゃんにでもなった気分で、性的な興奮からは どんどん遠退いていく。 ルミはそれに気づいたように俺の股に手を伸ばし ソコを優しく撫で始めた。

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