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「っぁ、、ルミっ」 ルミは上手だった。 的確に俺の悦いところを擦って 簡単に俺を勃たせた。 俺もルミの下に手を伸ばして、湿ったソコに 指を這わして、二人でお互いの気持ちいいところを 探り合う。。 ゆっくり、でも力を込めて指を差し込むと 何の抵抗もなく俺の指を呑み込み 温かく締め付けた。 「かぃ 気持ちいい…もっと入れて」 指を増やしても、十分に湿ったソコは するする入る。 優しく開けば、体がそれに応えて 受け入れる準備をする。 正しい。 正しいセックス。 蒼佑もこうして柔らかで暖かい体を抱いて そこに愛を注ぎ、いつか愛の塊を手に入れるんだ。 「……櫂…」 ルミの手の中で俺の中心が萎えていく。 しばらく握ってゆっくり扱いていた手を 諦めたようにルミが離して 俺の顔を覗きこんだ。 「櫂…? 辛いの? やめる?」 心配そうなルミの声で、自分が脂汗をかいてる 事に気づいた。 「ごめん…ルミ」 やわらかなルミの胸に顔を埋めて 全身の緊張を解いた。 「気にしないで 」 ルミはしばらく俺を抱いて 優しく頭を撫でてくれた。 「30になってさ、まだ2人とも結婚してなくて 恋人もいなかったら結婚しようか」 二人で一緒にシャワーを浴びて、バスローブだけ 羽織り、広いベッドの上に駄菓子やツマミを広げ ビールを飲んでいたら、ルミがそんな事を言い出す。 「私たち体の相性もいいと思うんだ~」 「できなかったのに…何言ってんの」 「櫂の手 悦かったよ。キスも。 突っ込んで出すのがセックスだと思ってる 奴らより全然イイ」 「ルミは過激だな~」 俺は笑いながら、社交辞令のように受け流す。 できなかった俺を慰めたいだけなのだと思った。 「私は結構本気だよ」 ルミはチータラで指差しながら続けた。 「体の関係なんてどうせ年取ったら無くなるしさ 普通の夫婦だって、たった数年でセックスレスに なるカップルもいるし、そもそも病気で できない人もいる。子供だったら精子だけ もらえれば、いくらでも作る方法だってある 櫂が自分に抱いてるコンプレックスなんて 大したことじゃないよ」

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