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「か、かい…!?」 蒼佑は完全にパニックになり、手探りで 枕元の電気のリモコンを探す。 「うん、突然ゴメン…」 ようやく見つけたリモコンを蒼佑がめちゃくちゃに 押しまくり、パッと部屋が明るくなった。 眩しさで、二人して一瞬目を閉じ、恐る恐る 目を開けた時、バチっと視線がぶつかった。 「 か、か 、かい!? なんで……!?」 ー まあ そうなるよね… オバケでも見たような顔で、背中を壁にくっつけて 俺から距離をとった。 血の気のない顔で、頬が痩けて… 蒼佑に似た他人みたいだった。 「うん…あの… 進さんから連絡もらって」 「進? ……アイツどうやって…」 言いかけて、はっと何か気づいたように 首をかしげる。 「まさか、携帯……? 無いと思ったら……」 そして、チッと舌打ちした。 「蒼佑が体調崩してるって聞いて… いてもたってもいられなくて… …… 蒼佑、、こんなに痩せちゃって… 大丈夫なの?」 「……大丈夫だよ。そんなに痩せてない 今何時…もう1時!?」 「うん、おそくに起こしちゃってゴメンね… とりあえず、寝て」 蒼佑の肩を押して、横にしようとする手を捕まれる。 「まてまて、何事もなかったことにするな」 「だって、体調よくないでしょ? 明日、朝話そう」 「勝手に朝まで居座るな…」 蒼佑は立ち上がって、フラッとよろめいた。 「あ、ほら、急に立つから…」 肩を支えて抱きとめると、弱い力で抵抗される。 離れるように、俺を手で制して、しかたなく ベッドに腰を下ろした。 「……送れそうもないな…タクシー呼ぶよ…」 「え、、、」 「…もう会わないって言っただろ?」 「………」 「わざわざ進が呼び出して悪かったよ 半分はアイツのせいだ…」 「進さんのこと、身内みたいに言わないで」 青白い顔で俺を見る。 「進さんは関係ない!今日は絶対に帰らない! 蒼佑が何て言おうとっ」

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