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ハーブティー3
「ほ、ほんとに幸さんだ…」
「ん?だからそうだと言っただろ」
携帯を耳に当てたまま扉を開けたら幸さんがいて、
間抜け面で思ったことを呟けば彼は首を傾げた。
そんな彼をボーッと見上げていたが、やがて我に返り「どうぞどうぞ」と中に入ってもらう。
中に入ると彼は不意におれの頭に手をやった。
「今日は眼鏡なんだな。あと、寝癖すごいぞ」
「へ?」
顔を上げれば、幸さんはフッと微笑んだ。
それに体がピキッと固まる。
わ、笑った…!
つい写真を撮りたくなるが、カメラ持ってないし、携帯の使い方もよく分からないので断念する。
「電話、切らないのか?」
「で、んわ?あ、はい、切ります」
不思議そうに指摘されて、オロオロと赤いボタンを押す。
そしてやっと、根本的な疑問を幸さんに尋ねた。
「あの、幸さん。どうしたんですか…?なんで、家に…」
「ハーブティー」
「へ?」
「あれって、どんなハーブでも作れるのか?」
「ま、まぁ…。やり方変わらないですから…」
状況の分かっていないままに、幸さんは持っていた紙袋を差し出してきた。
「これ、飲ませてくれ」
「?」
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