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残滓5

シャツを脱ぎ、続いてベルトを外す。 そしてボタンを外し、チャックを下げ、ズボンに手をやった。 両足からズボンを抜き取り、下着のみの姿になる。 須藤さんに視線をやると、無言で続きを促された。 唇を噛みしめ、下着を掴む。 後の仕打ちが怖くて、言われた通りゆっくりと下げていく。 左足、右足と抜いて、床に落とした。 何も纏っていない状態が心許なく、俯き身動ぐ。 そんな中でも正面からの視線を痛いほど感じた。 どのくらいそうしていたのか。 不意に腕を掴まれ、また押し倒される。 ゆっくり脇腹から腰のラインを彼の手が往復する。 時折親指が小さな蕾を刺激する。 それを何度もやられ、だんだんと痺れを感じだす体に歯を食いしばった。 「嫌じゃなかったのか?体がピクピクしているぞ。この淫乱め」 「んん…す、須藤、さん。待って…」 「なんだ?あぁすまない。こっちの方がよかったか?」 「っ、あ、やぁ…っ」 千里のモノを包み込んだ手が、遠慮もなく上下に擦り上げる。 直接的な刺激に体を震わせる千里。 動く手は止まることなく、性急に千里を追い詰めていく。 「ほら。遠慮せずイケよ。俺の前で善がって、欲情して、乱れればいい」 「あ、ぅぅ…っ、や、やめ、ぁ…っ」 いやだ。 こんな…、こんないいようにされて、望んでもないのに、快感に負けたくなんかない。 それなのに体は言うことを聞かなくて どんどんと追い上げられていった快感が、 次には弾け、視界が白く染まった。

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