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始まり7
とびきり甘い幸さんには未だ慣れず、動揺を隠せない。
そうしておどおどしていると、いきなり…
スポッとズボンを下着ごと脱がされた。
「え」
一瞬のことに固まり、次にはカァァッと顔を赤らめる。
「い、いきなり脱がさないでください…!」
「ん?あぁ、悪い」
「全然心こもってないですよ!」
間違ってはいけないが、こういう王様な幸さんが通常運転なのだ。
甘々なプリンス幸さんに惑わされるな。
こういう部分も受け入れていかなくてはいけないんだぞ。
そう、所謂大きな器というやつで…。
「…って、何してるんですか!?」
「ん?」
グルグルと考え込んでいる間に、どんどん下へと下がっていった幸さんがパクリとおれのモノを咥え込んだ。
入れられている。
幸さんの口に、おれの…おれの…っ。
「ぅ、うそうそ…!だめです…!汚いです…!離してくださっ…んんっ」
幸さんの頭に手をやるが、強く吸われて快感が一気に全身に広がった。
彼の舌が裏筋をなぞり、先っぽを刺激する。
そんな止むことのない愛撫に翻弄されていると、つぷりと幸さんの指が後ろに入ってきた。
「ぁあっ。や、ぁ…っ、んん…っ」
「ここ、気持ちいのか?」
「ぁんっ、両方、だめ…っ」
どちらか一方の刺激でも堪らないのに、両方を触られ、一気に快感が押し寄せた。
弱い場所ばかりを狙われ、ピリピリとした痺れに身を捩る。
だめ、このままじゃ…もう…。
「ゆ、きさっ…。もうっ、いっ、ちゃ…っ」
「あぁ、いいぞ。そのまま、出して」
「んんっ、あ、ぁああああ…っっ」
体が大きくのけぞり、高められた熱が放たれる。
それを幸は当然のように飲み込んだ。
信じられない光景に口をパクパクさせて困惑する千里に、顔を上げた幸はふっと笑みを浮かべる。
「ご馳走様」
「〜〜〜〜っっ!」
もう羞恥心でどうにかなってしまいそうだ。
こんな姿をおれにだけ見せてくれている。
そんなことに、ただただ胸がいっぱいになった。
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