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五、ハルジオン⑧

ハァハァハアハァ 息が上がる。 フゥッフゥッフゥッフウッ 息を吐く度、体温が上昇する。 「そう……右手で輪を作って竿を握って、上下に(しご)き上げるんだ。強弱を付けて……上手いね」 ハァハアハァハアッ 「先端が蜜をこぼしているよ。鈴口をグリグリして亀頭に塗り込めなさい」 「はひ」 「先走りが止まらないね。ベトベトだ」 グイっと、これ以上はないほど脚を割り広げられた。 ビュクン 「溢れてくる。……ほら、誰が手を止めていいと言った?ちゃんと自慰しなさい」 吐息が掛かるほど間近にあなたの顔がある、この状況で? 「興奮するだろう」 フゥっと息を吹きかけられる。 「クビレもこするんだ。空いた左手はタマをさすろうか。……乳首を摘まむのもいいね。 ……おや。乳輪を引っ掻いた。俺が言う前に」 舌がねっとり、耳を舐める。 「どうして知ってるんだ?自分の感じるところ。自慰は初めてなんだろう?」 「はじ……めて」 「君が真面目な生徒なのは知ってるよ。だが、初めてだとは思えないくらい自慰が上手いな」 「したことな…い」 「君を信じているさ。しかし、乳首をこね回しながら右手で裏筋なぞって、器用だね」 「勝手に手が動くぅ~」 「そうなのか。困ったな。君が初めてだというから、俺のやり方を教えようと思ったのに」 (先生が?) 「目を丸くして、どうした?俺だって自分を慰めるくらいはするさ」 チュッ 触れるだけのキスをする。 「毎日してるよ」 先生が…… 自分の股間をさすって、息を切らして、快感を求めている。 「君と同じだ」 …………………………こくり、と。 「嘘ついたね」 頷いてしまった俺は、あなたの漆黒の瞳の奥深く……あなたの罠に囚われてしまったのだ。 「やっぱり毎日、慰めてたんだね」 「あっ」 「分かってたよ」 先走りでベトベトに濡れた俺の右手の人差し指と中指を、口に含んだ。 「君の右手は、君自身と仲良しだからね。私が嫉妬するほどに」 「俺っ。毎日はしてないっ」 「もう嘘はつかなくていいよ」 指の付け根までしゃぶられる。 「どんな想像をして犯されたんだ。君の妄想の中の男は、どんな男だ。デカマラか」 「そんな想像しないっ」 「恥ずかしがるな。嘘をつくんじゃない。君は巨根好きだろう」 「ちがっ」 「正直に答えなさい」 にゅるん 指の股を赤い舌が這って、ゾクリと走った背筋の快感に身震いする。 「君は巨根好きだね」 「俺……」 「うん?」 「きょこん好き」 「大好きだね」 「デカチン大好き」 ハァハァハァハァ 息が上がる。 チュウ 長い睫毛を伏せたあなたが指を吸った。 「君の理想のデカマラだ」 寝巻きの上から、先生が自らの昂りを主張するように握る。 「妄想の中でも俺以外の男とヤるな」 欲に濡れた瞳で獰猛な口づけをする。何度も。何度も。 「君を犯していいのは、俺だけだ」 ……こんな事ができるのも俺だけだよ。 チリッと痛みが走って、鎖骨に赤い花が散った。 俺、先生に痕付けられた…… 「妄想であっても、ほかの男に抱かれるなど許さない。君は俺だけの」 「あなただけのものだよ」 あなたの唇に自ら触れた。 キスの仕方、合ってる? ドキドキ、ドキドキ 心臓が破れそう。 鼓動が熱い。 左胸がバクバク悲鳴を上げている。 「俺がこんな事したいと思うのは……先生だけ……だから」 まともに顔を見られない。 俺、先生の前だと大胆になってしまう。 あなたが好きだから。 あなたが大好きだから。 (あなたにもっと好きになってほしいから) 愛しています。 「君は……」 舌と舌が絡まって、拙い俺の口づけに先生が応えてくれる。 「男を煽るのが上手いね」

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