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深夜(祈織)

「お熱下がったな」 と、おれのおでこを触りながら匡平は言った ソファで寝ていたはずなのに いつの間にかベッドで寝ていて さっきベッドの上でおもらししたのに そんな事はなかったようにベッドはキレイになっていてシーツがいい匂いする 『すげえ寝た』 「な、お前全然起きねえ。途中おむつ替えたけど起きなかったし」 『…そんな事しなくていいのに』 「せっかくベッドキレイにしたのにおむつ溢れそうだったんだよ」 『おねしょしてないけど』 「……まぁ、熱出てるからな」 なんだよ、おねしょなんてしてる所匡平に見られたくねえのに あの頃のままだと思われるじゃん 「ほら、飲んどきな。汗かいてるし」 『…いい、おしっこでるから』 「熱出た時は沢山飲むんだよ」 『シャワー浴びてくる』 「まだフラフラだからやめとけよ」 『……汗かいてるし、』 気持ち悪いし、 「拭いてやるから待ってな」 と、きょうへいはすぐにタオルとか持ってきてくれて 絞ったタオルで頭から拭かれる 『自分でできる』 「いいよ、やんなくて」 『なんで』 「昔から俺がやってるだろ」 と、頭をぐしぐし拭かれて 顔は自分で拭くとタオルととって拭いていると 「シバ、バンザイ」 と、顔を拭くとスウェットに手をかけられる 『ん』 バンザイって言われると 自分でできると思っているのに 昔からのクセで手を挙げてしまう 上を脱がされると首から上半身も拭いてくれる 『……きもちいい』 「ほら、︎︎︎︎バンザイ、脇拭くから」 『わき、恥ずかしいからいいって』 「なんでだよ」 汗かいてるだろ、と 脇もなにも気にせず拭かれる 背中を吹いてくれたタイミングで 「シバ、まだだるいならごろんするか?」 『うん、』 ごろんと横になった所で気付く 『ごろんっていうなよ』 「……なんで?」 『昔と違うから』 「じゃあなんて言って欲しかった?」 『……寝てとか、』 「じゃあシバ、寝てていいからな」 と、言い直されて なんだか余計恥ずかしかった 「さむい?」 『…平気』 「そうか?」 『なんで?』 「乳首たってるから」 『……きょうへいが触ってんだから勃つだろ、乳首くらい』 「…へえぇ」 『なんだよ』 「別に?」 さて、下も、と下も脱がされて脚から拭いていってくれる そんな乳首勃ってるかな、と 指で触って確認すると 確かにコリコリしてるかも、 熱出てんのに、乳首は勃つんだな あぁ、もう熱下がったのか くるくると指で乳首を転がすと 乳首がむずむずしてくる そこでぺりぺり、と音がして なに、と下を見ると おむつを開かれる所で はずかしくて空いている手でおむつを抑える 「なに?」 『そこは……いい、自分でやるから』 「お前が寝てる間に既にやってんだよ、恥ずかしがってんな」 『だって、』 「お。おしっこまた出てんじゃん。今日はいっぱい出るなー」 と、楽しそうに言われ 『見るなって』 出したことにも出てたことにも気付かなかったのが余計嫌になる 『はぁ、』 「シバ」 『なんだよ、』 「おもらし恥ずかしがんの分かるけどさー。その前に乳首オナニーしてんの恥ずかしくねえの?」 『……え、』 言われて気付く おむつを抑えているのと逆の手で 乳首ずっとこりこりしてた 「お熱下がったからふにゃちんじゃなくなってんな。半勃ち」 『お熱っていうな、』 「まだ勃ち悪そうだしドライでいってみ」 『…むり、そんなん。いかないし、』 と、コリコリになった勃起乳首から手を離した 『服、着る。パンツ出して』 「やんねえの?」 『やらない、まだだるいし』 「薬で熱下がってるだけか?じゃあ大人しくしときな」 と、またおむつを用意してくる 『おまえ、ずっといんの?』 「何が?」 『今何時?仕事は?』 「まだ深夜だぞ」 『朝は、どうすんの?』 「…どうすっかなー」 『寝てないんじゃないの?』 「あー、うん。まだ起きてたけど」 と、時計を確認してみると2時くらいだった 『何してたの?』 「汚ねえ部屋片付けてた」 『そんなんしなくていいのに』 「お前なんかダメになってね?お熱出すし。大丈夫か?」 『……だからお熱っていうな。仕事変わって慣れないだけだよ』 「…そうか?窓は拭いてねえけどだいたい掃除しといたから」 『ありがとう』 匡平って結構隅々まで掃除するよな 社長のくせに 『きょうへいってさ、』 「なんだ?」 『…なんでもねえ』 「なんだよ、」 『そういえばおれ、ずっと匡平に言いたかったことあんだよね』 「…なに、」 『もう、ハート送んなくていいよ。あのゲームやってねえし』 「そうなのか?」 『うん。5年以上やってないのにお前ずっと送ってくるんだもん』 「だってお前欲しがってたろ。なんだよ、もっと早く言えよ」 『だって』 「じゃあもう本当に送んないけどいいか?後悔しねえ?」 『しねえ。もうやってないって』 「じゃあ送らないからな」 と、きょうへいはスマホを少しだけいじってすぐに机の上に置いた 『きょうへい、お腹空いた、なんか食べに行こ』 「行かねえよ。何時だと思ってんだ。それにまだ身体も治ってねえんだろ」 『…だって、』 「何食いたい?」 『…なんでもいい、』 「お粥な」 と、きょうへいはすぐにキッチンにいって作業を始めてしまった 『きょうへい、やっぱり食べ物いらないからこっちいて』 「は?もう始めてるからすぐ戻るし」 『やだ、きょうへい、こっちきて』 「チンするだけだぞ?」 『や、』 と、首を振るときょうへいは来てくれて 「どうした?」 と、頭を撫でられる 『こっちいて欲しかっただけだし』 「すぐ戻るって言ってんのに」 『だって、』 「まぁ、シバほっとくと寂しくておしっこ漏らすから傍にいてやるけど」 『漏らさないし、』 「どうだか」 ほら抱っこ、とよしよししてくれて キッチンの方でチンッとレンジの音がする 『別に寂しいからって漏らさないし』 「まぁ、普通に漏らすけど、寂しい時とかかまって欲しい時とかお前漏らすじゃん」 『……そんなこと、』 なくはないかも、 ポンポン、とお尻を叩かれ ソファに下ろされる 「チンしたお粥取ってくるから待っててな。すぐ帰ってくるからおしっこ漏らすなよ」 と、きょうへいにからかわれ 『漏らさないし!』 と、すぐに言い返したけど じわり、と先っぽのところが少しだけ湿った感じがした 全部熱のせいか

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