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荷物(匡平)

『匡平、起きて、匡平』 と、揺らされて目を覚ます もう朝かと思ったがすぐに違うことに気付いて ゆっくりと身体を起こす 「祈織、おはよう」 『匡平、あの…』 「どうした?」 と、わかっているのに敢えて聞くと 祈織はもじもじと少し俺の事を触って 顔を逸らした そして、ぽつりと 『…おねしょ、』 と、口にする 「そっか、ちゃんと言えて偉かったな」 と、頭を撫でてやると 『起こしてごめん』 と、申し訳無さそうに言ってくる所がかわいい 「いいよ、替えちゃおうか」 と、すぐにベッドの下からおむつ替えのセットを取り出しておむつ替えマットを敷いて祈織をうえに寝かせる 「おー、たくさん出たな」 スウェットを下げると大きく膨らんだおむつが姿を現して 思わずそのまま感想を伝えると 恥ずかしかったのか顔を赤くして枕を手に取り顔を隠し俺から隠れようとする祈織 みかん食べたしトイレ行かなかったもんな、寝る前 パット入れてなかったら溢れてたな、これは 「もうおしっこないか?」 『その聞き方おれが犬だった頃と同じだからやだ』 「しょうがないだろ、おねしょしちゃったんだから」 『おしっこしてる時は気持ちいいのに』 「それお前が犬だった頃と同じ言い方だな」 『犬じゃねえし』 中はびっしょりになっていて たくさんおしっこしていることがわかる 『おしっこたくさんでた』 「そうだな。すぐ起こして偉かったな」 『おねしょしたくねえなあ』 「大丈夫だよ、お前今日寝る前トイレ行くの面倒くさがったから」 『だって』 「うん、だから寝る前トイレ行けば大丈夫だって」 『うん、次からは、気をつける』 「よし、じゃあ早く寝よ。お前明日仕事だよな」 『……しごと、いきたくない、』 「行きたくねえの?」 『……うん、』 「なんで?辛い?」 『…辛いとかじゃねえけど、』 と、もごもごと言う 「どうした?」 『なんでもない、ちょっと朝起きるのやだなって思っただけ』 「じゃあ朝辛くねえように早く寝よ」 『……うん、』 「びしょびしょになったら嫌だから朝までもう1回おむつしておくからな」 『んー、恥ずかしいから早く』 と、もう一度おむつを履かせてスウェットも履かせて横になるとすぐにくっついてくる祈織 『明日から、どうやって匡平に会えばいいかわからない』 「なんで?普通に会えるだろ」 『そうだけど、仕事終わったら、ここに帰ってこないから、』 「普通に仕事の後とか飯食いに行ったり会えばいいだろ、また泊まりに来てもいいし」 『…だって、匡平忙しいじゃん』 「まぁ、…そこそこ忙しいけど」 『遠慮するじゃん、そんなん』 「そしたら俺から誘うし」 『…うん、それは、嬉しいけど』 「うん。じゃあ早く寝よ。お前仕事の準備しないで寝ちゃったから朝ちょっと早く起きて準備しなきゃだろ」 『…そうだった』 と、寝ようとしているのか更にくっついて俺の事を抱き枕にしてくるからそのまま背中を撫でてやる 「おやすみ、祈織」 『うん、おやすみ』 と、再び目を閉じたことを確認し 俺ももう一度寝る事にした ◇◇ 「あれ?着替え持って帰るの?」 朝準備をしている祈織は 仕事の荷物と、着替えをバッグに詰めだして わざわざ持ってかなくていいのにと思ったが明日以降で着たい服なのだろうか 『…うん、』 「お前家におむつある?寝る時心配だろ、ちょっと持ってけば」 『……な、い』 「じゃあ持ってきな、袋入れるから」 と、自分で履きやすいように履くタイプの方とおしりふきと捨てる用の黒い袋をまとめて袋に入れる ここの所夜失敗続きだからな、一応準備したけど 今日の夜とか1人で失敗してしまったらかわいそうだなと俺が不安に思う 『今日、あきらくん夜の送迎入ってる?』 「どうだったかな?なんで?予定あるか?」 『…夜、あきらくんとご飯いこうかなって』 まだ誘ってねえのか まぁ最近ずっと俺のところにいたから久しぶりに他の人と遊びたいのかもしれないと あきらくんの予定を確認すると 今日は19時までであきらくんは仕事が終わるようなシフトになっていて 「今日あきらくん早いぞ、19時上がり」 『そっか、じゃあ後で誘う』 と、祈織は荷物をまとめたが ソファに座ってあまり動こうとしない 夜中に起きた時に言っていた やっぱり仕事に行きたくないのだろうか 「祈織、仕事行きたくねえの?」 『…いや、うん、』 「辛いなら、」 戻ってくればと また言いそうになって でも祈織がせっかく自分で見つけた仕事なのに俺が口を出すのも違う気がした 「…なんでもねえ」 『…大丈夫だよ、仕事が嫌なわけじゃないんだ、先輩も優しいし』 「ならいいけど、」 『仕事は嫌じゃない、』 と、また何か言いたそうにもごもご言う祈織 「次、いつお泊まりくるか?」 『匡平が、忙しくない時』 と、言われ それはいつだと予定を確認するが 忙しくない時というのが難しくてすぐには伝えられない 「夜遅くなるかもしれねえけど、勝手にこっち帰っててもいいぞ、そしたら夜一緒に居れるし」 『…うん、かんがえとく』 そろそろ行こうかな、とゆっくりと荷物を手に取る祈織 あー、そうか、 今日はこいつ帰ってこないのか なんかさびしいんだな、そういうの

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