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第5話
「フッ…ンンッ」
若は角度を変えてキスをしてくる。
時折舌を入れようとしてくる。
俺は男とキスをする趣味はない。
舌なんか入れられてたまるか!
抵抗したいが若の手によって出来ない。
俺は舌を入れられまいと鼻で息をしている。
「ね、口開けてよ。舌いれらんないじゃん」
話したら舌が入ってきそうだから睨んでおく。
「いーよ、そのまま口閉じてなよ」
そう言ってまた口を塞いでくる。
だが、さっきまでと違い顎に置かれていた手で鼻を摘んできた。
「ンンッ!ン〜!」
「ん?息できないの?ほら、口開けなよ」
やばい、まじやばい、
口開けたくないけど息が…
「フッ、ン…はぁっ…」
「ん、いーこ」
少し開けた所から舌が入ってきて俺の舌を絡めとる。
「ふっ、…んっ……んぁっ」
くちゅくちゅと水音が響く。
いつまでやってんだよ!
離して欲しいのにその気配は全然ない。
こーなったら…
ガリッ
「いって、………ふーん、そゆことするんだぁ…へーぇ、移動しようか」
舌を噛んだのがいけなかったのか、若はサディスティックな笑みを浮かべて俺を担いだ。
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