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第20話
匡side
少し遡って…
「チッ…誰だよ、もしもし、」
セイとイチャイチャ(?)してたのに電話かけてきやがって…
俺は話しながら部屋の外へでる。
相手は秘書兼右腕の緋山:(ひやま)だった。
話を聞くところによると金を貸してたやつがトンズラしたらしい。
全力で捜査中とのこと。
全体に指示をしないといけないし、書類なんかもあるから1度事務所に行かないといけない。
でも俺が出かけたら確実にセイは逃げ出すよな…
そこで俺はあることを思いついた。
今の反抗的な態度も嫌ではないけど、どうせなら従順になってほしい。
「いーこと思いついちゃった」
無意識に口角があがる。
そして、実行するために俺は3つの事をした。
まず、パソコンのバックアップをUSBに移し、なおかつパソコンのパスワードを外しておく。
次にカバン、セイの服を見えやすい所におく。
最後に、普段は面倒くさくてOFFにしているボタンをONにする。
そして何事もなかったかのようにセイのいる部屋に戻った。
「悪い、出かけてくる。絶対逃げ出すなよ」
そう言い残し、事務所へ向かった。
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