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第63話

「何してって…?」 「セイのお願い1個聞いてあげるんだから代償は必要でしょ?」 「代償って…」 何言い出すんだこいつは! スマホ取り上げたのも匡! 学校に行かせないように監禁してるのも匡! なのに恩着せがましく代償なんかいいやがって! 「じゃ、いーよ、スマホあげない」 「えっ、…ちょっと!」 「欲しいの?」 「ほ、しいけど…」 「けど…?」 〜っ!何! これはなんかしないといけないの!? すっごく嫌なんだけど! チラっと匡を見るとすっごくニヤニヤしている。 うわー、すんごい楽しそう。 俺が決めれないでいると… 「じゃ、猶予あげる。明日が終わるまでに決めな〜。その代わり、明日過ぎたらもうスマホはあげないからね」 「そんなっ!」 「はい、けって〜い!」 横暴! って、こいつはいつもそうだった… うわー、どーしよ、 「ちなみに、俺が喜ぶ事じゃないとダメだからね」 追加注文までしてきた。 なんだよ、匡が喜ぶ事って、 まぁ、明日の日中に考えればいいか。 気楽に行こう。 「分かったよ」 「いぇーい」 俺こいつに甘くないか…? 拉致ったやつだぞ? これもスマホの為、スマホの為なんだ 自分に言い聞かせた。

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