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第70話

あっ、そうだ! 俺は座っている匡に近づく。 「どうした…」 「んっ」 初めて俺から匡にキスをした。 恥ずかしくなってまた元の席に戻る。 そのまま何事もなかったかのようにカレーを食べる。 「…え?」 匡は状況理解が出来てないみたい。 綺麗な形の口を半開きにして驚いている。 「え、何?今の!」 「別に…」 恥ずかしくてぶっきらぼうに答える。 すると次は匡がこちらにやってきた。 見上げるとなんかニヤニヤしてる。 「何」 「もう1回」 「カレー食え」 「スマホいらないの?」 「いる」 スマホを盾にしやがって! 勇気出して1回やったのに。 「…うわっ!」 匡は俺を軽々と持ち上げ、椅子に座り、俺を膝の上に乗せる。 「もう!何!」 「もう一回」 「あー、もう!」 俺はちゅっとさっきよりも短く触れた。 「んんっ!?」 だけど、俺が離れるよりも前に後頭部を捕まれ、口が密着する。 匡の舌が俺の口をこじ開けようとしている。 「んんっ、っぁ…ふっ」 息の限界で口を開けてしまった。 その瞬間するりと舌が入ってきて、俺のを絡めとる。 「んゃっ、んっふ」 角度を変えて何度もキスをする。 〜っ!?長いっ! そろそろ酸欠になる! 「んんん〜!!」 ドンドンと胸あたりを叩く。 察してくれた様で口を離してくれた。

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