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第85話
その後連れてこられたのはショッピングセンターの近くにあるファミレス
俺は匡とは違う席で、声は聞こえないけど視界に入る距離に座っている。
待ってる間暇だろうからって買ってもらったばっかのスマホを貰ってせっせと設定をする。
まだ相手は来てないみたい。
お金の事は気にせず好きな物を頼んでいいと言われたからチョコレートパフェを注文した。
「匡!」
「こっち」
ファミレスに入るなり匡に呼びかける人がいた。
匡は匡で片手を上げてアピールしてる。
綺麗な女の人だった。
俺の後ろの通路を通り抜けて匡のいる席に向かう。
彼女が通った後はふわっと香水のいい匂いがした。
それから2人は楽しそうに談話している。
そんな2人を見たくなくて目の前のパフェを食べながらスマホをいじる。
なんで見たくないのか聞かれたら分からないけどなんか嫌だった。
いつもなら美味しく感じるはずのチョコレートパフェもあんまり美味しく感じなくて、食べる手が進まない。
スマホの設定だけがさっさと進む。
こんなもんかな…
入れたいアプリを粗方入れて、することが無くなった。
まだかな…
匡を見るけどさっきと変わったような様子はなく、笑い合っている。
はぁ、何しよ…
暗い気持ちのままパフェを食べ進め、特にやることもなくスマホを触る。
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