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第89話
ちょっと歩いて早速後悔し始めた俺。
後悔と言うか、どーしよって感じ。
前逃げ出した時は直ぐに連れ戻されちゃったからなぁ〜
前に住んでたアパートは解約したとか言ってたっけ…?
お金も匡から持たされているものしかない。
これから先の事を考えながら歩く。
気がつくと前に住んでたアパート付近まで帰って来ていた。
解約したらしいけど、一応覗いて見るか!
匡の所にいた約1ヶ月、懐かしく感じながらアパートまで歩く。
アパートまで着くと、俺の部屋だった所の前に人影が…
もしかして次の住居者…?
てことはやっぱり解約されちゃってる…
「え!?聖也!?」
ん?名前呼ばれた…?
呼んだのは俺の部屋の前にいた人影だった。
近づくと俺のよく知っている人だった。
「光輝!」
こいつは俺の中学から仲が良かった友達の笹原光輝(ささはらこうき)。
高校は違うけど割と連絡を取っててしょっちゅう遊んでいた。
「聖也、今まで何してたんだよ!?」
「ごめん、ごめん、事情あってさ」
「家族関係?」
「いや、別件」
光輝は俺の家の事を知ってるからそっちだと思ったのだろう。
「連絡取れなくなって心配してアパート来たら解約してるって大家に言われて焦ったわ!」
「ごめんじゃん!俺帰るとこないの」
「うち来る?」
「行く〜!」
「その代わり、何処で何してたか言えよ」
「…はーい」
こうして今日泊まる所は見つかった。
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