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第96話
匡side
ファミレスで凛花、俺の許嫁と話をしていたらセイが席にいなかった。
初めはトイレかと思って待ってたがいっこうに帰って来ない。
席に行くと完食されたパフェの容器とスマホが並べられていた。
スマホを手に取り電源を付ける。
悪い予感がする。
早く、早く起動しろ。
起動するとメモ画面が…
"ごめん、ありがとう。さよなら"
たったそれだけ。
俺はその画面をみるなり、
「凛花、解散。」
席にいる凛花に声をかけ、ファミレスを後にした。
逃げ出した?なんで?
ファミレスに入る前は機嫌良さそうだったのに。ファミレスで待たせ過ぎたか?
でもゲームも出来るだろうし…
色々な事を考えながら車を呼ぶ。
セイが逃げ出したことを伝えれば緋山が飛んで来るだろう。
セイには言ってなかったが俺が上げた特注のネックレスにはGPSが仕込んである。
セイが力ずくで外さない限り俺に位置はバレバレって訳。
それを確認するべく、スマホアプリを立ち上げる。
「いた。どこだここ。」
セイのいる場所は前のアパートでもなく、公共の場でもなく、ネカフェでもない。
セイのアパートから1駅離れた所にあるアパートを指していた。
場所を特定した所で緋山から連絡が入った。
大通りから1本逸れた道に止めてるらしい。
俺は直ぐに駆け寄り、乗り込む。
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