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第118話

「こんにちは」 「こんにちは〜!お迎えありがとうございます!」 玄関に行くと緋山さんに迎えられる。 「組長も待ってますから行きましょう」 「はい!」 ってあれ?匡は? 「匡〜?」 「社長早くして下さい」 「待って〜、あ、あったあった!」 匡は何かを上着のポケットに突っ込みながら歩いて来た。 「…?何持ってきたの?」 「これこれ、はい。」 そう言って渡してきたのは俺のスマホ。 別れを告げた時、匡が回収していた様だった。 「俺の?」 「うん、外に出たら危険がいっぱいだからね」 「いや、前まで普通に過ごせてたし」 「とにかく、持っててよ」 「分かった」 何が危険だよ。 1番危ないやつは匡な気が…? いや、なんでもない。 俺達が車に乗り込むと緋山さんがハンドルを握った。 車内では会話は特になく、着々と目的地が近づく。 「ね、ねぇ、組長さんに何て言うの…?」 「普通に婚約解消してくれって」 「俺男だよ…?」 「大丈夫」 大丈夫そうじゃないから聞いてるんだけど! 「組長は気にしない人ですからね」 緋山さんにも言われる。 気にしない人ってなんだ。それはそれで大丈夫か…? 色々と不安だらけだ。 「はい、着きましたよ」 「えっ、もう!?」 「はい」 着いてしまったらしい… ドキドキするなぁ

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