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第121話

コンコン 襖近くの柱を匡がノックする。 襖だとそうするのね… 緊張はしてるけど頭ではそんな事を考えていた。 「オヤジ、失礼します」 「しっ、失礼します!」 匡に着いて行き、部屋に入る。 部屋の中心に匡のお父さんだと見られる人が座っていた。 厳つい…でも目元がちょっと匡に似てるかも…? 「今日は何じゃ」 「俺の婚約について言いに来た」 「ほぉ」 匡が話だしたので俺は息を潜めて近くで見守る。 「俺と凛花の婚約解消してくれ」 「あぁ、あれか。……いいぞ」 いいぞって言った?言った? 解消出来んの!?そんな簡単に? 嬉しいのと驚きとでどう反応したらいいか… 「いいのか…?」 「いいも何も、あれは堅く契ってない。凛花ちゃんとお前が良ければ大丈夫じゃ」 「それなら話は付いてる」 「なら、解消じゃな」 するすると話が進んでいく。 こんな簡単なのか… 「それで?今更言う理由と、そこのかわい子ちゃんは誰じゃ?」 「今から言う。」 かわい子ちゃん??誰か居たっけ? 俺は後ろを振り返った。 当然ながら誰も居ない。 …? 俺は首を傾げた。 顔を元に戻すと、匡が呆れ顔、組長さんは笑ってるのを堪えようとしてるのか肩が震えてる。 えー、俺なんかしたぁ? 「薄々気づいてるだろうけど、この子俺の恋人。」 そんな中での匡の爆弾発言。

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