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第124話

それからすっかり話込んでしまって太陽が傾いてきた。 「そろそろ日が沈むのぉ」 「えっ!?そんな時間!?」 「セイくんご飯食べてくかい?」 「食べるっ!」 俺は元気よく手を上げて答えた。 「ちょっと待っとれ」 「はーい」 そう言うと組長さんは襖を開けて、部下の人に伝えていた。 そういえば匡… 忘れてた訳じゃないけどまだ仕事だろうか…? まぁ、あれだけ家に居れば仕事が溜まっていてもおかしくはない。 一緒に食べれるかな…? 「もう食べれるそうじゃ、居間に移動するぞ」 「はーい!匡は?」 「皆集まったら来るじゃろ」 「そうだよね!ってみんな?」 「組員達じゃ」 そっか、そうだよね! いっぱいいたもんね! 俺大丈夫かな…? 組長さんは交際を許してくれたけど組員さん達はどうだろう…? 次の頭になる人が男の恋人連れてきたらびっくりしちゃうよね… 「心配せんでも大丈夫じゃよ、ここの組員は心が広いからの」 考えが顔に出てたみたいで組長さんが落ち着かせてくれた。 そのまま手を引いてくれて居間まで移動する。 深呼吸、深呼吸… 俺が落ち着いた所で組長さんが襖を開ける。 「揃ってるか??」 「「ウス!」」 「あと社長だけですね」 組長さんの問いかけに組長さんは元気に返事をしていた。 緋山さんが冷静に匡が居ない事を伝える。 やっぱりまだ仕事終わってないのか…

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