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第136話
自習中にある程度の人が話しかけてくれて名前と顔は覚えた。
クラスを見回すと4人くらい話してない人がいて、1つある空席の人とも話せてなかった。
まぁ、自分から話しかけに行くタイプでもないしクラスメイトならいつかは話すだろ。
それよりも組長さんが言ってたユズさんいないな…
空席の人かな?
「光輝〜、あの空席の人の名前何?」
「あー、五十嵐彰(いがらしあきら)だよ。それがどうかしたの?」
「いや、ちょっと気になっただけ。」
「ふーん。」
五十嵐彰…ユズさんとは違うな…
組長さんが同じクラスにしてもらったって言ってたからこのクラスに居るはずなんだけどな…
フルネーム聞いとけば良かった…
「誰か探してんの?」
俺がキョロキョロと教室を見回しているから光輝が気になったようだ。
「うん、知り合いの恋人さんでね?ユズさんって言うの。知ってる?」
「このクラスで?」
「うん。」
「んー、……」
光輝も考えてくれてるけどぱっと出てくる人はいないようだ。
「あっ!」
「居るの?」
「多分…?」
「どの人?」
「あの廊下側にいるやつ。確かなんちゃら柚希だった気がする。」
廊下側を見ると長めの髪で顔を隠し俯いて座る人が居た。
柚希ならユズってあだ名でもおかしくないよね…
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