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第142話
「そこ曲がった所だから。」
「分かった!ありがと〜!」
結局、光輝に連れて来て貰った。
ありがとうを言う前に光輝は教室に向かって走り出していた。
ここ…だよね?
なんか開ける前から静かなんだけど…
こーゆーのってギリギリまで騒いでチャイムが鳴ったら座る感じじゃないの?
まぁ、開けるか…
ガララっ
ですよねー…
静かだったから薄々気づいてはいたけど皆座ってる。
しかも先生ももう来てるし…
めっちゃ見られるぅ
でもチャイム鳴ってないからセーフ!
「俺の席どこぉ…?」
「この列の1番後ろ!」
「ありがとう!」
俺の独り言に傍に居たクラスメイトが答えてくれた。
感謝感謝…
名前忘れたけど、自習の時に話しかけてくれた子だった。
この列の1番後ろ…
あそこかぁ〜。
俺が席に行くと隣は知らない子だった。
ちょっとヤンキーちっくで怖いよ?
金髪にピアス開いてるし…
誰…??
同じクラスのはずだけど朝居たっけ…?
あっ、もしかして空席の人かも!
「俺ね、転校生の柊聖也!名前教えて?」
「…五十嵐彰。」
「朝居なかったよね?」
「…」
あれ?聞こえてない?
なんかデジャブ〜。ユズの時もこんなだった。
「お前さ、怖くねぇーの?」
「え?」
「俺こんなだし…」
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