166 / 268
第166話
「恋白から連絡が取れないって言われて心配してたのよ〜」
「すいません、ちょっと色々あって…」
「そう、でも元気そうで良かったわ!」
「はい!めちゃくちゃ元気です!」
そうか、突然連絡取れなくなったから心配もするよね…
こは、ごめんなぁ
心の中で謝っとく。
「それで?肉じゃが?」
「あっ、そうです!よく分かりましたね?」
「カゴの中身とスマホ画面よ」
あぁー、スマホ画面か!
肉じゃがのレシピを開いたまま歩いてたから…
「肉じゃがならメークインがいいわよ!煮崩れしなくて簡単よ!」
「ありがとうございますっ」
俺はメークインを必要な数だけカゴに入れた。
「じゃ、俺はこれで!こはによろしくお伝えください〜」
「ええ、それじゃあね」
こはのお母さんと別れ、買い物を再開する。
これと〜、これとぉ〜、あとこれ〜
レシピ通り迷うことなくカゴに入れ買い物を終わらせた。
レジのおばちゃんにも肉じゃが?と聞かれ苦笑い。
なんで主婦の方は材料だけで分かるのか…
不思議だぁ〜
スーパーを後にし、マンションの方向に歩き出す。
途中で美味しそうなパフェのあるカフェを見かけ、入りそうになったが、手元に肉があることを思い出し、カフェは断念して帰ってきた。
ともだちにシェアしよう!