172 / 268
第172話
ユズは見られて恥ずかしかったらしく、顔が真っ赤になっている。
「ごめーん、不可抗力だって!」
ユズは顔を隠しながら逃げる様に浴槽に入ってしまった。
「2人とも〜、ここにパジャマ置いとくぞ〜」
「あっ、ありがとうございます!」
風呂場の外から組長さんの声が聞こえた。
どうやら着替えの服を持ってきてくれたみたい。
「ユズ、先に上がってるね!ゆっくり浸かって」
コクンと頷いてくれた。
俺はカラスなので先に出ちゃおう。
ちょっと泳いだだけで暑いや…
(おい、泳ぐな)
ドアを開けて、すぐ横に用意していたタオルで体を拭く。
ユズいーな…
キスマいっぱいだった。
自分の体を見て思う。
匡は急に行くことになったからあーゆー行為する間もなく行ってしまって、まだ帰って来ない…
あーあーあー、会いたーい…
しんみりしてきた所でユズが上がってきた。
2人して、用意してくれた下着に身を包む。
俺は水色、ユズは黄緑のパジャマが準備されていた。
そしてパジャマを着ようとして手に取り…
「え…これ…?」
ユズも苦笑いで困惑している。
それもそうだ。
普通のパジャマだと思って持ってみたら…
「着ぐるみ…?」
それは着ぐるみ型のパジャマでフードや尻尾が付いた恐竜だった。
ともだちにシェアしよう!