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第173話
「これを…着ろと…?」
2人して手に持った恐竜を眺め固まる。
ってかさ〜、ちょっとデジャブ感ない?
なんかさ、うん。
前にもこんなことあったよね。。
あの時はクマとうさぎだったよ。
はぁ…親子だなぁっ!(半ギレ)
「仕方ない!…着るかっ!」
うんうん、2人で着れば怖くないっ!
はぁ…。着るかぁ…
ユズも諦めたらしく、もぞもぞと着始める。
前にボタンがあり、手には肉球まで着いていた。
あれ?
恐竜って肉球あるっけ…?
俺の記憶ではないんだけど…
「ユズ〜、恐竜って肉球ある〜?」
「…多分…ない」
「よね、…うぇっ!?声!?」
えへへっとはにかんで笑う。
「三滝さんに怒られちゃうよっ!」
「セイなら大丈夫。…だと思う。」
えー、その間が怖いぃぃ〜
まぁ、2人しかいないし!俺が話さなければバレないっ!
「ってか!ユズの恐竜可愛い!恐竜というかユズが可愛いっ」
ギューッと抱きついた。
「ありがと…セイも可愛いよ?」
あー、上目遣いしないでぇ〜、揺らぎそう。。。
そんな事したら三滝さんと匡に殺されそうだからしないけど…
「組長さんの所行くかぁ」
お風呂場を後にし、部屋まで戻る。
…歩く度に尻尾が揺れる…
尻にペチペチと当たってちょっと気になる…
「しっぽぉ〜…」
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