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第176話

そのメールには数枚の写真も添付されていた。 イラついた手つきで写真ファイルを開く。 …そーゆー事か、 「チッ…」 「黒いオーラ出てんぞ」 「うるさい、お前もこれみたら出せるよ」 「何?…チッ」 隣で作業をしていた三滝玲にもファイルを見せる。 同じく黒いオーラを出してる。 そらそーなるわ、 写真ファイルには水色と黄緑の2匹の恐竜がいた。 恐竜と言うか、恐竜の着ぐるみを着た人間が2人。 人間は言わずもがな俺と玲の恋人だ。 親父に写真を撮らせてるのも気に入らない。 俺以外の前で可愛い格好してるのも気に入らない。 同じ屋根の下にいるのも気に入らない。 今セイの横に俺じゃない誰かがいるのが気に入らない。 全てに置いて気に入らない事だらけでイライラが増す。 その点では玲も同じようで… 「早く帰んぞ」 「当たり前だろ、お前より俺のが離れてる時間長いんだ。そろそろ充電切れる。」 「切れてしまえ」 「あ"?」 あーもうイライラする。 自分でもセイに対しての独占欲が強いのは分かってる。 でもここで情報持ち逃げした奴を捕まえないとセイも危険な目に遭うかもしれない。 それだけは絶対にあってはならない。 未来のセイの為に今から潰しとかなくては… また長い長いパソコンとのにらめっこが始まった。 匡sideend

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