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第200話
「あ、セイさんこれ。あと椎名さんも」
「あっ!鞄!ありがとうございます!」
取られていたはずの鞄が返ってきた。
受け取って中を確認。
特に取られたりはしてなさそう。
げ…
スマホの着信がすごい…
誰からのとは言わないが、チラッと横を見る。
「あ、椎名さんはセイさんの家に泊まったって事になってるんで、今回の事はあまり騒がないようにお願いッス!」
「ありがとうございます。えーと?」
「赤城さんだよ」
「ありがとうございます、赤城さん」
「いえいえ〜、御自宅向かいますね〜」
こはも安心したような顔付きに戻ってきた。
「こは、巻き込んでごめんね?もう落ち着いた?」
「うん、大丈夫。ありがと」
「ん」
「そもそもセイが俺のメールに従えば拐われなかったでしょ」
「う…」
匡に核心をつかれる。
だってぇ〜…ねぇ?
「あの文は匡の書き方が悪い」
「言うと思った。」
「なら理由まで書いてよ!」
「企業秘密」
「分かる訳ないじゃん!てか、結局何目的で誰が主犯?」
「組にいた奴。俺が出張するちょっと前に情報持ち逃げしててな、多分そこからセイの事知って拐ったんじゃない?今頃緋山が口割ってるはずだから。」
「ほぉ〜…」
ヤクザっぽいね…
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