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第204話
匡があまりに何も言わないから振り返る。
あれ…?
絶対引いてると思ってたのに、匡は嬉しそうにニヤけてる。
「なんでニヤけてるの…引いてないの?」
「引くわけないでしょ。それよりナニしてたの?」
「そっ、それは…」
え、言うべき?
言ったら恥ずかしくて死ねるよ…?
匡は早くと言う様に俺に巻き付けてる腕を締める。
「絶対引かないでね、」
「うん」
「夜ね、1人だと寝れなくて…匡の服なら匂い付いてるから…抱きしめられてる見たいで…ごめん、キモイね。でも!ちゃんと洗濯したから!」
「俺が居ないと寝れないの?」
「…ん」
やっぱり恥ずかしくて前に回されてる匡の腕に顔を沈める。
「やばー、どうしよ…可愛いすぎる」
「え?うひゃっ!?」
匡は引く所か嬉しそうに俺の項にキスを降らせてきた。
こうさ、バックハグだとさ、近いじゃん?
項にしたキスのリップ音も近くて吐息まで聞こえる。
「恥ずかしい?」
「うん、離れて」
「ヤダ。久しぶりなんだからくっつかせてよ」
「ん」
やっぱり落ち着くんだよな。腕の中。
「てゆーか、抱きしめて寝てただけ?」
「ん?うん」
「そっか〜、自慰とかしても良かったのに」
「じっ!?…っバカ!」
「あは、耳まで赤い。ナニ想像したの?」
「うっうるさい!」
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