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第217話

俺も必死に働いて何とか生活をしてきた。 それでも家計は苦しくなる一方で… 終いにはお金がない事に腹を立てて母さんを殴って怒鳴って散々だった。 その結果、母さんは途中から帰って来たり帰らなかったりと家にいることが減った。 俺も俺でバイトを増やし、あいつに取られないように隠しながら貯金を貯めた。 それでいつも助けてくれたのが光輝とこは。 こはは元々家が近いから事情も分かってくれた。 光輝は学校が同じでよく家に泊めてくれたりした。 中3の頃、遂に母さんを家を出ていった。 あいつが居ない時に帰って来てたけどある日、メモ書きのような手紙を残して居なくなってしまった。 そうなれば俺もあの家にいる意味はない。 殴られる標的が俺になるだけ。 その日、俺もありったけのお金と必要な物全てを持って家を出た。 それからはあのアパートを借りて、学校、バイトの日々。 もうあいつと関わる事はないと思ってたのに… はぁ…と無意識にため息が出る。 あいつは何が目当てだ?やっぱり金か? それとも面白半分でからかってるのか…? でもこれ以上匡達を巻き込みたくはない。

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