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第227話

「てゆーか、そろそろ恥ずいんだけど…」 パシャパシャと止まる気配のない匡にストップを掛ける。 「その割に恥ずかしそうじゃないね?」 「前に着たことあるし…」 「は?」 「え、何、急に低い声出さないでよ」 何今の、まーじで低かったよ? 「で、何、いつ、どこで?誰と?」 「誰とってなんだよ…」 「いつ着たかって聞いてんだけど?」 「…中学の文化祭」 あんまり言いたくなかったんだけどなぁ 普通に考えて男でセーラー服ってえ?ってるでしょ? なんならキモイまで言われるしさぁ 文化祭だから断るに断れないし… でもやったらやったで俺見てコソコソなんか話してるんだぜ? いつまでも聞いてくる匡にざっくり話すと… 「いや、それ多分陰口じゃないと思うよ?」 「そーなの?でもみんなでヒソヒソ…」 「んー、まぁ、分からないならそれでいーよ。俺は陰口言わないし。可愛すぎて言う気にもならないしね?」 「ば、バカっ!もう脱ぐ!」 「あっ、待って待ってせめてツーショ撮ってから!」 カメラをスタンドに固定し、黒板バックでツーショットを収めた。 「ちぇー、セーラー服俺が初だと思ったのに…」 「仕方ないじゃん、会う前に着ちゃってるんだから」 「あっ、待って、これは!?これ着て!」 「え…それはちょっと…」

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