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第240話
机の上に出して便箋を開く。
皆興味があるらしくて身を乗り出して覗き混んでくる。
「「「明日の放課後いつもの公園に来て下さい…?」」」
またも差出人らしき名前はない。
しかもこの1文だけ。
「告白?」
「いつもの公園ってどこだよ」
「さー?」
「行かなくてよくね?名前も書いてないし」
「とりあえず、セイは変態ヤクザに相談しなよ」
「うん」
その時メール音がし、赤城さんが来た事を知らせる。
ササッと便箋を封筒に戻してカバンにしまう。
そのまま車に向かう。
「お待たせしましたッス!」
「赤城さん、ありがとう」
「「こんちゃーす」」
「3人とも乗ってくっすか?」
「いや、悪いんでここで!」
3人ともいつも付き合わせてるのに毎回乗って帰らない。
ヤクザだから遠慮してるのか…?
「今日組長遅くなるらしいっす。夜ご飯先に食べててって伝言っす」
「あ、分かりました!忙しいのにすいません…」
「大丈夫っすよ!逆にお迎え行かないと組長が怖いんすよ〜」
赤城さんは俺が寂しくないように匡の話をしてくれる。
今日はペンのインク切らして舌打ちしてたとか
居眠りしてる組員さんにマッキーでイタズラ書きしてたとか
スマホの写真みてニヤけてたとかどうでもいい事が多いけどw
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