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第250話

セイside 声の聞こえた方向を向くと、匡がいた。 「お前っ!?なんでここに…っ!」 「セイを迎えに?それから犯人確保しに来た。 見えてると思うけど、仲間皆捕まえたから。」 片手で一人の男性の首根っこを掴み、もう一方の手で後ろを指差す。 その視線を追っていくと、緋山さんが手を振ってくれている。 他にも仲間がいたんだ… 「チッ…クソっ!」 「うわっ!?」 「セイっ!」 仲間が捕まったと理解したあいつは俺を匡の方に突き飛ばし、反対方向に逃げて行った。 匡はなんなく俺を受け止めてくれたが、あいつは公園の外に出てしまった様で俺が立ち上がった時にはもう姿が見えなかった。 「匡っ、追いかけないとっ!」 「大丈夫、多分捕まってるよ」 「え?そうなの?」 「多分ね」 捕まえたのならよかった… 緋山さんのいる出口に車があるらしく、誘導されるまま向かった。 「おお〜…」 「片付いた?」 「片付けましたよ。後は三滝が帰って来るだけです。」 車の後ろにあいつの仲間らしき人達が縛られて詰め込まれていた。 あれ、三滝さんも来てたのかな? しばらくしてあいつを捕らえた三滝さんが帰って来た。 息上がってる…走ってくれたんだ 「玲お疲れ」 「はぁー、疲れた」 「帰るか」 「おー」 緋山さんと三滝さん、縛られた奴らが1つの車、俺と匡で2つ目の車に乗り込んだ。

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