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第256話

「お待たせしました〜」 「わぁ!ありがとうございます!」 しばらくして仲居さんがお盆に乗せて運んできた。 フルーツ盛りが思ったよりもボリューミーでキラキラ輝いて見えた。 プリンにも定番のさくらんぼが乗ってた。 ちょっとテンションが上がって見てみてと匡に声を掛ける。 「良かったな。冷えてるうちにたべな」 「うんっ!何から食べようかなぁ〜」 お皿に盛られてるのもあれば、メロンの皮をお皿代わりにして盛られてるのもあった。 フォークを手に持ち、カットフルーツを口に運ぶ。 「んまぁ〜!…ッン…」 「お前わざとか?」 「んん〜?あにが?」 「それだよそれ」 ん?俺食べてるだけだけど? ちょっとオレンジの果汁が口に収まりきらなくて口の端から垂れちゃったけど… 布巾で口の周りを拭いてまたフルーツに取り掛かる。 「はぁ…分かってないね。」 「あっ、食べたい?いーよ!どれ!」 「違うけど、まぁいいや、オススメちょーだい」 あ、と口を開けている。 甘かった苺を投げ込んであげた。 次はこれ食べよ〜 「わっ、ニガー…」 べーと舌をだして渋い顔をする。 俺にグレープフルーツは早かったか… 「匡ー、グレープフルーツぅ…」 「いいよ、俺食べる」 「ありがとう!」

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