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第二章 貢の悩み 十四

 自分の誠に対する秘めた気持はやはりこのまま秘密にしておこうと貢は思った。  今はとにかく、誠と一緒にいられる時間を少しでも多く持ちたい。 彼からしたらそんなことを貢が考えているなんて欠片も感じていないだろう。  自分は発作を起こすし、むしろ疎まれているかもしれないと思っているかもしれない。  けれど、今の言葉で誠は少なくとも保護者としてなら自分を想ってくれているのだと思うと、それだけで貢の心の中が温かくなる。 (でも……過剰に期待したらだめだ。いいんだ……このままでいい こんな風に少しでも誠さんと一緒に暮らせることができるなんて夢のようじゃないか。  これが永遠に続くわけじゃないってわかっているけど、少しでもいい、きっと神様が僕にくれた最後の時間なんだ。  一度誠の結婚の時に思いきり奥へこの感情を押し込めたから、すぐには顔にも出てこない。  それの副作用なのか後ろめたさからなのか彼の傍にいると発作という変な形で出てきてしまう。  これ以上心配はかけたくないから、だからせめて発作を起こさない距離で彼と過ごそう)

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