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最終章 君の想いをきかせて 八
「お前は本当に可愛い……ずっとそう思っていた。まさかいつかこんな風にお前に触れられる日がくるなんて夢のようだよ」
「叔父さんっ、ぼ、僕もっ……」
「叔父さんじゃなくて、誠でいいよ」
優しい眼差しで自分を見下ろす誠に貢は動けなくなる。
首筋にや頬に軽くキスをされた。
「僕っ……」
途端に貢はくらくらと眩暈がし、体はまるでタコのようにぐにゃりとなり、腰砕けになってその場にしゃがみこんでしまった。
「ごめん。だ、大丈夫か? もしかして発作か?」
慌てて誠が貢の体を支える。
「ち、違います。気分が悪いというよりも、むしろ」
「むしろ?」
「なんだか体が熱くてふわふわしちゃって……」
少し顔を赤らめて遠慮がちに言う貢が可愛くて、誠は彼の軽い体を抱き上げた。
「ふわっ! お、叔父さんっ」
そのままベッドルームにに運び込まれるとそっと寝かされ、誠の体が上に覆いかぶさってきた。
「ここなら腰に力入らなくなっても大丈夫だろ?」
「あ……」
貢は思わず誠の分厚い唇を見てしまった。
それは次第に貢の小さくみずみずしい唇へおりてきて、誠は唇を寄せた。
「んっ……」
二人の唇が重なる。
最初は優しくつつくように、けれど、貢の体の力が抜けてくるとそっと舌を小さな唇の間に滑り込ませた。
少しくぐもった声がしたが、そのまま誠の舌が彼の口膣内を支配する。
絡めとった舌を軽く吸うと貢の体がぶるっと震えた。
誠は唇を離し、じっと彼の瞳を見つめると、そこにはもうどこにも逃げも隠れもしないこちらの視線を外すこともない、貢の熱い視線だけが見つめていた。
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