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第四章 発覚と抵抗 六

 俺は教授の部屋から通信を受け取ると、怒鳴りたい気持ちを抑えて一呼吸してから電話に出た。 「お父さんたち、一体どういうことなんだ?」  画面に出てきた父親たちがどこかうつむき加減でこちらに視線を合わせようとしない。  俺はその態度にここ数日自分が出くわしたあらゆる侮辱行為を思い出し、再び怒りで沸騰しそうになるのを理性で必死に抑える。  みっともなく暴れるなんて俺のプライドが許さない。 「正直に言ってくれ……」 「アヤト」 「何がなんだかわからないんだ。俺が今どんな立場にいるかわかってるのか」 「すまない。アヤト……。今、矢継ぎ早に伝えてもお前は混乱するかと」 「もう混乱しているよ、冗談じゃねぇよ……」 「アヤト」 「今ここで何がどうなっているのかはっきり伝えてくれ、じゃないと、俺、いや、俺がオメガだなんて嘘の情報が流れている。せ、せめて違うと言ってくれ」  ホログラムの中の俺の親、ミチルがいる。彼はアルファらしい体格のいい男で俺にとっては頼れる父親のはずだった。  けれど、もし今彼が俺の目の前にいたら思わずつかみかかっているところだ。  俺は冷静に冷静にと震える拳を握りしめていた。  俺の必死の訴えに少しだけ隣にいるであろうユキトへ視線を流す。彼は細身のベータの男だが、母体だったので、俺には母親のような存在だった。少しだけ頷くと父親はこちらを向いた。 「そこにエムルはいるか?」 「いない。奴は逃げた」 「……そうなのか。お前、体調は大丈夫なのか?」 「……少し調子が悪いくらいで……今は」 「すまない、アヤト。すぐにエムルの行方を捜して、薬を飲んでくれ。私たちはずっとお前に隠していたことがあった」  俺の心臓がドクンと跳ねた。

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