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課題(1)

「いっ......てぇよ!!!!」 「あ、まじ?痛かった?ごめん」 「いやごめんじゃねえよ!今のはアウトだろ下手くそか!?」 「そういうの自信失くすからヤメテクダサイ」 良好な友人関係。 有意義なセックスライフ。 一見して順風満帆な俺たち。 しかし、ノンケな俺たちには、避けては通れない最難関の課題があった。 遡ること数週間前------。 香月と関係を持ち始めてから何度目かのホテルでの出来事だ。 実質あの夜が、俺の最後の悪足掻きの場となった。 「いやもう諦めろよ桐谷。お前ドMだし。全員一致でお前がネコ」 「全員ってどこのどいつらのことだよ、いるならここへ呼んでこい今すぐに!それに俺はドMじゃねえ。お前がドSなんだよ!」 初めて過ごした夜。何度も言うが、あの時間は紛れもなくセックスだった。 だが、実際挿入のないセックスをセックスだと言い続けるには少々無理がある。 人間の本能、いや、生き物の本能のあるがままに、俺たちは在るべきなのだ。 つまり、ついに向き合う時が来たのだ。 最早人生最大の危機と言っていい。 俺の貞操が危ぶまれていた。

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