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どうでもいい★
「あっ、あっ、あっ、んっ……ヒロ……」
後ろから有と繋がって、欲のままに腰を振る。奥に突き上げる度に、有が背中を反らして喘いだ。じんわりと自分の体に汗が滲み出る。有の体からも汗が出て、暖色系の光を放つスタンド照明の光で輝いて見えた。
今夜は旅館のような和室に敷かれた布団の上で交わっていた。有の浴衣がいやらしくはだけて、露わになった胸元と尻を撫で回す。
そう言えば、和装の有は色気があったな、と思った途端にこの状況が現れた。浴衣を着た有が布団の上に座って、笑いながらこちらを見ていた。大貴は躊躇うことなくそこへと向かい、そのまま有を押し倒した。
有と交わると一度では物足りなかった。大貴は自分の限界が来るまでいつも有を抱き続けた。有は、何度大貴が求めても、同じように、大貴の望むように反応した。
「今日は激しかったな、ヒロ」
ぐちゃぐちゃに乱れた布団の上で、大貴が今夜は最後になるであろう絶頂を迎えた直後、まだ繋がったままの状態で有が振り向いて話しかけてきた。ゆっくりと繋がりを絶つと、有が乱れた浴衣のまますっと寄ってきた。軽くキスをされる。
シャワーがしたいな、と思った次の瞬間には、和室の隣に浴室のドアが現れた。
「シャワーしようぜ」
「うん」
大貴が誘うと、有は素直に付いてきた。快適な広さの浴槽に2人で入る。有が大貴の体を丁寧に洗ってくれた。その間も軽くキスを繰り返す。シャワーに濡れたまま、有が大貴を見上げた。
「なんかあった? あっちの俺と」
「……聞かなくても分かるんだろ、お前は俺の一部なんだから」
「ふふ、そうだけど。話したいんじゃないかなと思って」
「別に……。もういいし」
「……もういいの?」
「うん」
そう答えると、有はじっと大貴の目を見つめながら何か考えていたようだったが、やがてまたゆっくりと笑顔になった。
「ヒロは……どうしたい?」
「え?」
「こっちの世界にずっといたい?」
「そりゃ、それができるんだったらそうしたいけど」
「ほんとに? あっちの世界、捨てられる? 現実の俺とも二度と会えなくなるけど」
「……別に……会えても会えなくても変わらねーし」
それに。と大貴が言葉を続けて、目の前の有を抱き寄せる。
「お前がいるから、いい」
そう言うと、腕の中の有はふふふと嬉しそうに笑った。
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