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第7話

 そこから、少年とリクの不思議な関係が始まった。  少年はリクが目立ちたくない、消えていたいのを理解してくれた。  学校で声をかけたりしない。  少年はリクを無視する。  たくさんの友達に囲まれて楽しげにすごしている。    リクは相変わらず他人と関わることなく一人ですごしている。  でも。  前よりリクは学校が好きだ。  少年は通り過ぎる時、そっと腕を撫でてきたり、他の誰ともいない時にはリクをじっと見詰めてたりする。  少年が自分を気にしてくれていることがわかる。  わかるから。  いい。  少年は毎日じゃないけど、朝、リクと学校に行く。  リクは他の子供達と会うのが嫌で、かなり早い時間に家を出ることを少年はどうやってか知ったのだ。  リクが家を出てしばらくすると、少年が待ってる。  そして、リクの手を握ってくる。     リクと少年は黙って一緒に歩くだけだ。  でも少年はとても嬉しそうで。    学校に近付くと少年はリクの手を名残惜しそうに離す。  そして、リクを残してどこかへ走っていく。  友達と一緒に学校に来るために引き返しているのた。  何でそんな手間を?  そう思ったけれど。  その理由がリクと一緒にいたいこと。   そして、リクか少年といたことを知られたくないと思っているからそうしているのだ、と気付いてからは。  嬉しくて仕方なくなった。  なんでリクなんかといたがるのかもわからないけれど。  休日、リクと弟のソラが遊んでいるところに、突然少年が現れたりもする。  ソラに昆虫を捕まえてくれたり、リクとソラに秘密の場所を教えてくれたりもする。    人気者の少年がみんなを振り切って、リクとソラと遊びたいのかは良くわからなかったけど。  でも嬉しくて。  ソラにだけは出る声で、ソラに話しかけているのを少年がじっと見ているのを申し訳ないとも思ってしまった。  少年への声はもう出なかった。  あの日が。  あの日だけが特別だったのだ。    みんなの前では他人。  でも、ソラは例外として、二人だけの時は友達。  友達?  友達なの?  リクには友達がいたことがないからわからない。  でも、ソラにも少年は優しいし、ソラも少年に懐いた。  身体が大きくて、木にも登れて、どんな高いところからも飛び降りることができる少年をソラは英雄視していた。  3人の時間は楽しかった。  でも。  でも。  リクが一人いるときに(ソラが父親と映画や遊園地に行く時は、リクは人がいる場所がダメなので行かない)少年が現れたことがある。  そんな時、少年はリクの手を繋いで、引っ張って行き、小さな神社に連れて行った。  人気のないその神社の大きな木の影で、リクは少年に抱きしめられる。  抱きしめられるだけだった。    初めは。  少年はリクの首筋に顔をうずめ、リクは少年の胸に顔を埋める。  それだけ。  それだけなのに。  ドキドキして。  なんだか身体が溶けそうになる。  少年の股間が堅くなってることに気付いてしまって、去年精通を迎えたリクはその意味もわかったけれど、嫌じゃなかった。  自分のも。  ちょっと硬くなってたし。  そこに少年が自分の硬いものを押し付けてくるようになっても。  逃げなかった。  だから。  何回目の二人きりの時。  少年がリクのをズボンや下着をずらして取り出し、自分のモノも取り出して、一緒に掴んで扱き始めても抵抗しなかった。  「リク・・・可愛い」  少年はリクの顔を覗き込みながら呻く。    リクは初めての他人の手に怯えながらも感じている。  自分でするのとは全然違った。    何をされるのかがわからないから、余計に感じてしまうのだ。      もう大人のように大きい少年のモノとリクのそこはとても同じモノとは思えない。  こすり会わされたなら、その硬さと大きさを痛感してしまった。  リクが思わず上げた声に少年は嬉しそうに微笑む。    「リクの声や。俺に聞かせてくれるんや」  囁かれ、強く握られ、また声を零す。  「やっ・・・ダメ・・・ああっ・・」  リクは声を出してしまう。  声は簡単に出た。  不思議な位。  「気持ちいいやろ?」  少年は囁く。  リクは頷く。  気持ち良くて怖すぎる。  クチャクチャと濡れた音が響くのが恥ずかしい。  でも、触って欲しかった。  「気持ち・・・い」  リクは少年に言う。  声は素直に出る。  「リク・・・可愛い、可愛い。声・・・聞かせてや」  少年は呻く。  「名前呼んで」  少年は切ない声でリクに言う。  「  」  普段なら呼べない名前が声になり、リクは何度とその名前を繰り返しがらイカされる。  少年もリクの名前を繰り返しながらイく。  そんなことが。   何度かあった。  ふたりだけの時には。  それは甘い秘密の時間で。    大事な時間だったのだ。  そう。  そう。  リクにとっては。              

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