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第9話

 学校では少年とリクは全く関わりを持たなかった。  それはリクの望みでもあった。  みんなの真ん中にいる少年が、リクにかかわることは、みんなの興味や視線がリクにあつまると言うことで、リクには耐えられなかったのだ。  通り過ぎる時にこっそり撫でられる腕とか。  窓からグランドで遊んでいる少年を見ている昼休み、ふと少年が見上げる目とか。  それでも、少年が自分を気にしてくれていることがわかって、リクはそれが嬉しかった。  胸の中がじわっと暖かくなる。  休みのどこかではまたソラと3人で遊べるかも。  それとも、父親や母親にねだったソラがどこかに遊びに行ったなら、また二人で・・・。  少年の指を思い出して、リクは赤くなってしまう。  最近少年の指は、そこだけじゃない、おかしなところをさまよったりする。  リクの胸だったり。  その、何でなのかわからないけれど後ろの穴を撫でたり。  胸にある乳首を撫でられたら最初はくすぐったいだけだったけど、今では変な気持ちになる。  そう。   性器を弄られているような感覚に。  少年はリクのない胸を揉み、乳首を摘まんでくるのだ。  それは、河原で見つけたことのある大人のいやらしい本を思わせた。  大人の男の人が女の人の胸にそうしていたのを見たのだ。    いやらしい、恥ずかしい。  そう思うのに。  気持ち良かった。  そして、最近は性器だけじゃなく、その、後ろの穴を少年が撫でてくるのも気になった。  苦しそうな顔をして。  そんなとこ。  なんで?  戸惑うリクの目に少年は唸り声さえあげて、何かを耐えるような顔をするのだ。  どうして?  何に耐えてるの?  リクは精通が始まった時に父親から子供が出来る仕組みを教えられていたし、そうすることの責任とかも教えられていた。  女の子の身体にあるリスクなども聞いた。    だから、ちゃんと責任とれる年齢になってから、相手の女の子と同意を得てからすることを約束させられていた。  女の子が望まない赤ちゃんを妊娠するようなことはないように、と。  でも。  少年としているこれは何?    これは父親から聞いたセックスではない。  少年が出し合う以上のことを望んでいるのはわかってきた。  でも、何を望んでいるのかわからない。  胸に執着する少年は少し怖かった。  でも摘ままれる感触に、指で押されて回される感触にリクは声を上げた。  そんなところが気持ち良いなんて、リクは知らなかった。  とうとう少年が赤ん坊のようにその胸を吸い始めた時、それだけで射精してしまった位だった。  それからは少年はリクの胸を舐めたり吸ったりするようになった。  そこだけでリクが射精するのを楽しむかのように。    舐められたら腰が揺れた。  噛まれたら、先から零れた。  吸われたなら・・・声をあげて達してしまう。  音を立てて味わわれ、恥ずかしさに泣く。  でも少年は止めてくれない。  後ろの穴を撫でられながら、小さな胸の粒が硬く立ち上がり、腫れ上がるまでそこを少年はリクのそこを味わう。  リクは声を上げ続ける。  誰も来ない寂れた神社の樹の影で。  リクは少年に何度も射精させられ続けられた。  最後は二人のモノを重ねて擦られて終わるのだけど。  これは何。  少年は優しい。  行為を止めてはくれないけど。  いや、リクも抵抗はしてないし、恥ずかしいだけで、とても気持ち良いんだけど。  これは何。  セックスが男と女でするものなら、これは何。  リクの中に不安が生まれた。  少年があまりにもリクの胸に執着するからこそ。  これは互いに気持ち良くなる遊びではないのではないかと。  これは。  セックスみたいなもの?  女の子の代わり?  代わりなの?  オレは女の子の代わり?  リクは不安になった。  代わりは何故か嫌だった。  

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