21 / 51

第20話

 「ああっ・・・いやっ、いやぁ」  リクは叫ぶ。  またイカされたのだ。  いきなり自分を引きずり下ろされ、そこをつかみ出され、指でそこを弄られ何度もそこでイかされていた。  玄関先で、靴を履いたままのアイツにのしかかられ、リクはもう自分の精液でドロドロだ。    そして、今、シャツをめくりあげられ、少年、今は男が大好きだった場所、リクの乳首があらわにされようとしていた。  リクはそこを 見られるのを嫌がった。  昨日もソラの留守中にそこを弄って達していたから。  そこは性器以上にいやらしい場所だから。      でも、大きな身体に押さえつけれたなら逃げられない。  アイツはリクのシャツを脱がせてしまった。     そして、白い、まっ白な肌の中に咲くそこのいやらしさに気づいてしまう。  淫らに色づき、散々弄って腫れたようになっているそこに。  アイツは食い入るような目で見ながら、アイツの喉がゴクリと鳴ったのがわかった。  「自分でしてんの?ここで」  やわやわと乳輪の周りを撫でながらアイツが言う。  リクの竿をしごくのを止めて今はここだけに触れてくる。  その指に感じて震えてしまう。  この10年、この指のことを考えながらここを弄り続けてきたのだ。  「ああっ・・・ああっ」  リクには我慢がきかない。  腰を揺らしながら、アイツの指が欲しくて無意識に胸 を突き出してしまう。  「自分で・・・やんな、なぁ、そうやろ。・・・誰かおるんとちゃうやろ?」  どこか、凶暴な調子が声に混じる。  指で強く摘ままれたなら、前からトロリとこぼしてしまう。  「ああっ・・・もっとぉ」  口走っていた。  痛くて。  気持ちいい。  ここでイきたい。  「誰かおるの?・・・ソラはそんなん言うてへんかったけど・・・」  やわやわと尖った乳首なでられる。  物足りない感覚にリクは身悶える。    リクは、ここだけでイくのが好きなのだ。  「なあ、誰かおるの?」  両胸を手の平で優しく撫でられる。  尖った乳首がコリコリと動くけれど、コレでは足りない。  舐めて欲しい。    吸って欲しい。  腰をのしかかるアイツの身体に押し付け、性器を無意識にこすりつけながら、リクは欲しく欲しくて悶える。    「答えて」  気持ちいいけどもどかしい感覚だけを与えられ、リクは泣いた。    欲しくてたまらなくなって。  そして、言わされた。    「誰もいない・・・いない」  悔しい事実を。  そう、こうされているときには、リクには言葉が出る。  コイツには少女がいた。  この10年に他に誰かいたかもしれない。  リクを少女の代わりに求めたように。   でも。  リクには、  リクには。  コイツだけだったのだ。  その言葉にアイツがホッとしたように息をついた。  そして、同時に狂気のような欲望をその目に滾らせた。  「自分でここでしてたんや・・・オレのこと考えながら?」  そうささやかれ、強くそこを摘ままれた。  欲しかった痛みにリクは喜んで声をあげた。    「可愛い、可愛い、やらしすぎるで、リク」  またアイツが動物のように声を上げる。  だが耐えている。  耐えている。  服を自らは乱すことなく。    でも。  とうとう、アイツはリクの乳首にむしゃぶりついた。    その舌にその唇に、その歯に飢え続けていた身体は、また、体液を吐き出した。  イキながら震える身体を抱きしめ、アイツはリクの乳首を貪る。  舐めて、吸って、噛んで・・・。  そこにある快楽の芯がアイツによって暴かれていく。  でも、そうして欲しくてリクは自分からアイツの頭を夢中でだきしめていた。  ずっと。  ずっと。  そうして欲しくてたまらなかったから。  コイツが。  

ともだちにシェアしよう!