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過度な緊張とは裏腹に時間はあっという間に過ぎ去ってゆく 授業は淡々と終わってゆき、もう昼の時間だ。 キーのところに行こうか悩んでいた。 話しかけてくれる生徒も何人かいたけど、こんな不特定多数と一度に会話したことがない手前どうリアクションを取ったらいいのか一々考えてしまう。ふう、人と話すってこんなに疲れるのか。 すると、突然 「あ?お前誰?」 「え」 ドカンと隣の席にカバンが荒々しく置かれ、ビクッと体が跳ねる 「…ぁ、テオドールです」 横に目をやると、褐色した肌、ライトブラウンの毛色の男が立っていた なんか、ライオンみたいだ 「あっそ。」 「おいおい、リー。編入生だぞ、優しくしてやれよ。」 どこかの誰かが、そんなことを彼にいう。 リーって言うんだ。 「編入生ねえ」 別にどーでもいいわと言わんばかり ギルバートみたいな人だな それになんか、香水?甘ったるい匂いがする 「リー。また女?」 笑いを含んだ、揶揄った声色で誰かが彼に問う 「うるせーわ。」 ( Lee ) 2日ぶりに登校し、自分の席に向かうと知らない奴が隣に申し訳なさそうに座っていた。 なんだこいつ。今までいたか? 話しかけてみると、ビクッと肩が揺れオドオドした態度で名前を応えた。 あー、こう言う奴無理かも。 前髪で、目元がよくわかんねーし。なんか地味だし 会話するきゼロ そんな中、「リー。また女?」 笑いを含んだ声で聞いてきた 朝まで一緒にいた女を思い出して気分は最悪 親が開業医っていうからてっきりお淑やか系をイメージしてたのに あの女、俺の家系にしか興味ないただのビッチだったな リピートはねえな大して可愛くないし あいつの香水の香りが制服から漂ってきて最悪 「まじテンション下がるわ」

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