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ブラッド&サンド ――切なさが止まらない 15

 恐縮し、長身を丸めるようにした一耶はくるりと背中を向けた。 『何事も期待しない方が気楽な生き方だと思うけど』  そう一耶に言ったのは僕自身じゃないか。彼の気持ちは嬉しいけれど、期待されるのは沢山だと考えていたはずだ。  それなのに押しが足らないなんて、期待していたのは僕の方だった。まさか「今夜は帰さない」みたいなセリフが彼から聞かされるのを待ち望んでいたとでもいうのか。バカげている。  ストレスを発散させるために来たつもりが不満を抱え込んでしまうとはと、建樹は憂鬱な気分のまま、ホームへと向かった。

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