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 嘉納はオレの目を塞いだまま、乳首を弄り、最奥を穿ち、性感帯を執拗に擦り上げた。 「あー……ぁぁぁ゙っ!!ひ… 」  開きっぱなしになった口から唾液が垂れるが、それも掬うように舐められ、刺激となって襲ってくる。  くち くち とギリギリまで抜かれ、入り口を雁が往き来して刺激し、その感覚にも喘いでしがみついた。  瞼の裏がスパークする。  明らかに許容オーバーな気持ちよさに、塞がれた目から次々と涙が溢れて腰が勝手に揺らめく。  ……正直、怖くなった……  女を抱いた所では到底感じられない快感だ。  それを知って……オレはどうなるのか? 「 ぅ、あ、アァァっ!!イイ  そ、こぉっ!擦 っ……ゃあ!」  演技でも何でもない、素の自分の喘ぎにまた感じている自分がいて……  怖い……  こんな快感…知ってしまって……  微かに残っていた冷めた部分も、嘉納に乳首を摘ままれて掻き消える。  気持ちよすぎる…  まずい…  まずい…  困る…  ぐぅっとせり上がってくる射精感を、本能が押し止めようとする。  気を逸らすために、困る…困る…と脳内で繰り返す。  ヤバイ、  困る、  気持ちイイ、  困る、  ───困った事があったら頼って欲しい  不意に父の言葉が浮かび上がる。 「ぅ…あ………ああああぁぁぁぁ!!」  ずん…と突かれたそれは攻め立てられてギリギリ耐えていた足元を崩すには十分で… 「ィ…く……やぁ、ぃ…んちょ……あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!」  キン…と耳鳴りがして世界の全ての音がなくなって真っ暗な視界が真っ白に染まり…  オレはその恐怖に、すがるように父の名前を呼んだ…  視界を塞いでいた手が退くと、隙間に溜まっていた涙が一気に落ちてシーツを打つ。 「は、は…は…」  眩しさに顔をしかめて、繰り返し大きく息を吐いて酸素を取り込む。 「辛いですか?」  腹の上の精液が、荒い息に合わせて揺れる。  粘度の高いソレはどれだけオレが感じているかを表していて……  恥ずかしさに固く目を瞑って顔を背けると、縁に残っていた名残の涙が更に流れた。  優しくそれを拭い、嘉納は身を引いた。  くちゅり……と水音がして、内臓が軽く引かれる感覚に身震いが起きる。

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