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第78話 *

「力が入らなくなったら、僕の肩に手をおいてね」 「ん……」  ゆるく足をひらいて、倒れないように力をこめる。すると尻の筋肉も引き締まり、かえって器具の存在を強く感じてしまう。 「こっちに、腰を突き出して」  言われて、半勃ちになった性器を、彼の目の前に差し出した。フルリと揺れるペニスは、先端からトロトロと雫をたらしている。 「もう欲しがってるように見える、ココ」  高梨が先端の小孔に指先をあてる。爪の先で濡れた部分をかるくこすると、快感が全身に走った。 「……ア、んっ」  腰を引くと叱られる。 「動いちゃダメだよ」 「……はい」  言いつけ通りに、足に力をこめて踏ん張った。唇を引き結び、快楽に抗う様子を見せる陽斗に、高梨が苦笑する。 「我慢する必要はないんだ。自然に感じないと、発情もこないよ」 「……うん」  高梨が次にケースからブジーを取り出す。前回より少し太めで、うねりのついた形をしていた。 「今日はこれを使おう」  亀頭を消毒液で拭われて、昨夜と同じくゼリーを垂らされる。そして先端の小孔にブジーがあてられた。これが今から自分の尿道に通されると想像しただけで、興奮に胸がシクシクする。 「――ん」  怖くなった陽斗は、高梨の肩に両手をおいて目をとじた。すると、ぬぷっという感触と共に、異物が体内に入ってくる。

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